バブルの頃、安田火災がゴッホの 『 ひまわり 』 をオークションで58億円で落札したり、大昭和製紙がルノアールの 『 ムーラン・ド・ギャレット 』 を136億円で購入したりと、資産運用として有名絵画への投資が盛んだった時代があった。
あれから20年近く経って、ゴッホの 『 ひまわり 』 はまだ日本にあるらしいが、ルノアールの 『 ムーラン・ド・ギャレット 』 は、半額以下の価格で海外に放出されたようだ。
金あまりのあの頃、投資目的での絵画への関心は高く、カタログのみで有名高級絵画をバンバン購入していたと言うから、今考えるとかなり異常だったと言える。
しかし、ここに来て、新たにアートビジネスが注目されているそうである。
景気低迷が続く中、株やファンドに手を出すにはリスクが大きすぎる、そこで、今度確実に価値の上がりそうな新進のアーティストの作品を安いうちに購入して、価値が上がるのを待つというわけである。
現在、“ 現代アート ” のマーケットは大変活況で、アメリカで行われている最大の現代アートの展覧会 【 Armory Show ( アーモリーショー )】 には、4万人以上の人々が訪れ、1200点以上の作品が出品される。
まだまだ駆け出しの頃買ったアーティストの作品が、( 倍倍ゲーム的に価値があがった )なんてこともあるそうだ。
日本人アーティストでは、なんと言っても村上隆氏である。
10年程前、12万ドルだった彼の作品が今では、120万ドル近くする。
また今年、彼のフィギアが16億円で落札されたそうだ。。( なんともスゴイ! )
“ アート界の錬金術師 ” なんて揶揄されたりもするが、美術的価値と、投資しての価値は、イコールではないらしく、その仕組については素人衆 ( 自分も含め ) には難しい。。。
しかし、投資目的で購入するにしろ、折角なら部屋に飾って楽しむのが本来である。
となると、どんなにギャラリストに 「 この絵は、この先値が上がりますよ。 」 と言われても好みでなければ、部屋に飾る気はしない。。
いつだったか、ある知人の家にお邪魔すると、壁にカシニョールのリトグラフが飾ってあった。女性の絵を得意とするカシニョール。お馴染みの細身の女性が帽子をかぶり、窓辺かなんかに佇む絵であった。
なんとも殺風景な、テーブルがポツンとあるだけのリビングに、カシニョールのでかい額だけがデーンと掛けられていた。
( へ〜、こういうのが好きだったなんて、意外。 ) と言うと、
「 カシニョールは、値が下がらないと言われたので買った。 」 と言っていた。
それは、すでに有名なアーティストの絵であるが、
まだまだ売れていないアーティストで、早いうちに目をつけてコレクションすれば、万が一、村上隆氏のように値段が高騰する可能性はあるということだ。
(もちろん、十分目利きである必要はあるのだが。。。)
現代アートは、それが有り得るそうである。
自分も以前、たまたまのぞいた小さな展覧会で、中国のアーティスト、丁紹光 ( ティン・シャオクァン ) のシルクスクリーンに一目ぼれして、買おうか買うまいか一時間近く、絵を前に悩んだことがある。
その絵が部屋に合うかと、サイズ的にどうかということなど諸々...。
価格は30万位だったと思うが、近づいてきたギャラリストに、いきなりローンの説明をされ、なぜか徐々に熱が冷めていってしまったのであった。。。( 間違いなく、買うならローンなのだが...。 )
しかし、「 ティン・シャオクァンは、値が下がりませんよ。 」 と言われれば買ったのだろうか?
( う〜ん、・・・・・。 )
結局、画集で満足したのであった。。
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